2026年度(第83回)東日本新人王トーナメントは、全12階級・133人のエントリーから準決勝まで進んだ。
準決勝は9月17日(木)・18日(金)、後楽園ホールで開催される。勝者は11月3日の東日本新人王決勝へ進む。
この記事では、準決勝の全組み合わせと公開情報を整理したうえで、私が実際に試合を見た選手については、その試合で感じた技術的な見どころも加えて紹介する。
ライト級では、國井大和vs松永敦朗が國井の棄権により中止。塩崎優人vs地家直弥も塩崎の負傷棄権により行われない。ミドル級で筒井ちび太vs菅原健史が菅原の棄権により中止。9月14日時点では、9月17日に11試合と18日に10試合、計21試合が予定されている。
2026年東日本新人王準決勝の日程・会場
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年9月17日(木)・18日(金) |
| 開始時間 | 両日とも18:00予定 |
| 会場 | 後楽園ホール |
| 配信 | BOXING RAISEで両日ライブ配信 |
| 東日本新人王決勝 | 2026年11月3日(火・祝)・後楽園ホール |
準決勝は4回戦を中心に、9月17日の久我柊生vs佐藤竜冴、竹内凰騎vs五百久大、9月18日の福山弘樹vs江田葵一が5回戦で行われる予定だ。
ライブ配信は両日とも18時開始予定。視聴ページは9月17日の興行ページと9月18日の興行ページに分かれており、ライブ視聴ボタンは配信当日に有効になる。
新人王の参加資格や優勢点、全日本新人王までの流れは、新人王トーナメントとは?仕組み・優勢点・全日本新人王の特典を元A級ボクサーが解説で詳しくまとめている。
2026年東日本新人王準決勝の試合順・全組み合わせ
9月17日(木)|全11試合
| 試合順 | 階級・ラウンド | 対戦カード |
|---|---|---|
| 第1試合 | ミニマム級4回戦 | 関純輝(角海老宝石) vs 本田優貴(八王子中屋) |
| 第2試合 | ライトフライ級4回戦 | 児島義輝(角海老宝石) vs 谷津陽之(厚木ワタナベ) |
| 第3試合 | フライ級4回戦 | 柳田優希(湘南龍拳) vs トメ・マルチネス(KG大和) |
| 第4試合 | スーパーフライ級5回戦 | 久我柊生(本多) vs 佐藤竜冴(横浜光) |
| 第5試合 | バンタム級4回戦 | 布元寿弥(角海老宝石) vs 小上晟陽(三迫) |
| 第6試合 | スーパーバンタム級4回戦 | 光吉未来(ワタナベ) vs 小林蓮(RK蒲田) |
| 第7試合 | フェザー級4回戦 | 一寿希ケケ(本多) vs 高木ギッティチャイ達也(RK蒲田) |
| 第8試合 | スーパーフェザー級4回戦 | 蛯名創魅(DANGAN郡山) vs 鈴木晴人(大翔) |
| 第9試合 | スーパーライト級5回戦 | 竹内凰騎(T&T) vs 五百久大(厚木ワタナベ) |
| 第10試合 | ウェルター級4回戦 | ケイスケ・ムラタ(協栄) vs カドカ・ダルシャン(RK蒲田) |
| 第11試合 | ミドル級4回戦 | オビー・コジマ(T&H) vs 岡村弥徳(八王子中屋) |
※ライト級の國井大和vs松永敦朗は、國井の棄権により中止。
9月18日(金)|全10試合
| 試合順 | 階級・ラウンド | 対戦カード |
|---|---|---|
| 第1試合 | ミニマム級4回戦 | 林兼士(大橋) vs 大畑連汰(リングサイド) |
| 第2試合 | ライトフライ級4回戦 | 和田武士(渡嘉敷) vs 當山楓真(ワタナベ) |
| 第3試合 | フライ級4回戦 | 井野慶信(スターロード) vs 丸山孔明(ワタナベ) |
| 第4試合 | スーパーフライ級4回戦 | 髙森悠叶(大橋) vs 越前屋亮(湘南山神) |
| 第5試合 | バンタム級4回戦 | 江崎由(横浜光) vs 青木裕仁(セレス) |
| 第6試合 | スーパーバンタム級4回戦 | 松本龍也(協栄) vs 西本剛(角海老宝石) |
| 第7試合 | フェザー級5回戦 | 福山弘樹(協栄) vs 江田葵一(KG大和) |
| 第8試合 | スーパーフェザー級4回戦 | 保木井樹(FUNABASHI) vs 尾上剣清(ワールドS) |
| 第9試合 | スーパーライト級4回戦 | 程子浩(DANGAN) vs 磯谷広太(三迫) |
| 第10試合 | ウェルター級4回戦 | 杉本鉄尚(本多) vs 福田哲史(L玉熊) |
※ライト級の塩崎優人vs地家直弥は、塩崎の負傷棄権により中止。ミドル級の筒井ちび太vs菅原健史も菅原の棄権により中止。表では以降のカードを繰り上げて掲載している。正式な試合順は主催者の最新発表も確認してほしい。
2026年東日本新人王の開幕時点のトーナメント表と注目選手はこちら
全12階級の注目選手と見どころ
※公開されている戦績、勝ち上がり方、選手情報に加え、筆者が実際に試合を確認した選手には観戦時の所感を加えています。技術面の記述は限られた試合から受けた個人的な印象であり、選手の特徴すべてを示すものではありません。
ミニマム級
関純輝 vs 本田優貴
林兼士 vs 大畑連汰
関純輝は、箕輪湧陽戦で前に出てくる相手に対して足と上体を動かし、正面に立ち続けないようにしていた。序盤はやや硬さも見られたが、ジャブで距離を測りながら、徐々にアッパーやボディへ攻撃を広げていった。
特に印象に残ったのは、試合中の修正力だ。距離とタイミングをつかんだ3回には、打ったあとに半歩下がるステップで被弾を抑え、ジャブで試合をコントロール。相手が下がるとすぐに追い、攻勢を強める判断もよかった。
一方、足が止まった場面では被弾もあった。よりフィジカルやパンチ力のある相手にも同じ守り方が通用するか、準決勝で確認したい。
もう一方は19歳同士の対戦。林は2026年4月にデビューしたサウスポーで、大畑はJCLで11戦8勝3敗を経験しているオーソドックス。林のプロでの経験の浅さと、大畑が積んできた実戦経験の違いも気になるカードだ。
ライトフライ級
児島義輝 vs 谷津陽之
和田武士 vs 當山楓真
児島義輝vs谷津陽之は、どちらが先に自分のテンポを作るかに注目している。私が見た試合では、児島は先にリードを当てて自分のリズムへ持ち込む場面が印象的だった。一方の谷津は、細かなテンポの変化を使って試合を組み立てていた。短いラウンドの中で、先に自分の距離とテンポをつかむのはどちらか。
和田武士vs當山楓真は、特に楽しみにしているカードの一つ。両者ともガードを固めて前へ出られるため、接近戦の主導権が焦点になる。
和田は上原勇大戦で、高いガードと素早いステップを使って距離を詰めていた。バックステップも使え、接近戦ではボディへの連打や右アッパーから右ショートフックへのつなぎでダウンを奪った。上下に攻撃を散らせる点も強みになりそうだ。
ただし、上原も前に出てきたため、和田にとって接近戦を作りやすい展開だった面はある。當山が上体を振りながら角度を変えた場合にも、同じように距離を詰められるかは見てみたい。
當山は澤田翔瑠とのサウスポー対決で、ガードを固めながら積極的に前進。上体も動かし、相手に狙いを絞らせない工夫が見られた。左ストレートだけでなく、右ジャブ、右フック、左ストレートからの右アッパーと右手の使い方も多彩だった。
KOを奪った左ストレートは、体を右へ傾け、相打ちを避けられる位置から打っていた。
和田が素早く懐へ入り、フィジカルと手数で押すのか。それとも當山が上体の動きと右アッパーを生かし、前進してくる和田を迎え撃つのか。接近戦の中での位置取りが勝敗を分けそうだ。
フライ級
柳田優希 vs トメ・マルチネス
井野慶信 vs 丸山孔明
柳田優希vsトメ・マルチネスは、公開戦績ではともに6戦3勝3敗。勝敗数が並ぶ両者が、決勝進出をかけて対戦する。トメは7月16日の大久保翔戦を勝ち上がって準決勝へ進んだ。
井野慶信vs丸山孔明は、ともに20代前半の4回戦。丸山は園田地球との前戦が引き分けとなり、トーナメントの勝者扱いで準決勝へ進出している。どちらのカードも、接戦になった際の優勢点まで意識した試合運びが重要になる。
スーパーフライ級
久我柊生 vs 佐藤竜冴
髙森悠叶 vs 越前屋亮
久我柊生vs佐藤竜冴は5回戦、髙森悠叶vs越前屋亮は4回戦として掲載されている。久我は2024年8月にデビューし、今回がプロ6戦目。髙森は2025年度にも東日本新人王準決勝を経験しており、今回は階級を上げて再びベスト4まで進んだ。ラウンド数やトーナメント経験の違いも含めて注目したい。
バンタム級
布元寿弥 vs 小上晟陽
江崎由 vs 青木裕仁
布元寿弥は梶原孝司戦で、右の前手を使って距離を管理し、相手が低く入ろうとした瞬間に左アッパーを合わせて初回KO勝ちした。
私が見た試合では、倒したパンチだけでなく、その前の組み立てが印象に残った。前手で相手の視界と動きを制限し、相手が入ってくるところを待って左アッパーを合わせている。短時間の試合だったため、長いラウンドでの対応はまだ分からないが、一つの動きを次の攻撃につなげる精度は高かった。
もう一方は24歳の江崎由と19歳の青木裕仁による4回戦。江崎は村山宗太郎、青木は林勇汰との準々決勝を勝ち上がった。布元vs小上の勝者と11月3日の決勝で対戦するのはどちらか。
スーパーバンタム級
光吉未来 vs 小林蓮
松本龍也 vs 西本剛
光吉未来は和賀丈晃戦で、高いガードからジャブ、右ストレート、左右のボディ、アッパーへと攻撃を広げ、3回TKO勝ちした。守ったあとにすぐリターンを返せることに加え、相手に的を絞らせず攻撃へ移れる点が印象的だった。
西本剛は井上拓海戦の立ち上がりに相手の変則的な左を受けたものの、入り際を見極めて右ショートフックでダウンを奪った。その後はL字ガードも交えながら距離を調整し、接近戦ではボディストレートなどを使って判定勝ち。試合中に相手へ対応して流れを変えた点が印象に残る。
光吉と西本は別ブロックだが、どちらも私が準々決勝で内容を確認できた選手。両者が勝てば、11月3日の決勝で対戦することになる。
フェザー級
一寿希ケケ vs 高木ギッティチャイ達也
福山弘樹 vs 江田葵一
一寿希ケケvs高木ギッティチャイ達也は4回戦、福山弘樹vs江田葵一は5回戦で行われる予定だ。
江田は2024年度の東日本新人王フェザー級で決勝まで進んだ経験を持ち、今大会の準々決勝では仲里ニンジャ早史に3-0の判定勝ち。公開戦績は5戦4勝(2KO)1敗で、福山は7戦4勝(2KO)3敗となっている。新人王決勝を経験している江田に対し、福山がどのような試合を組み立てるか。
スーパーフェザー級
蛯名創魅 vs 鈴木晴人
保木井樹 vs 尾上剣清
蛯名創魅は7月の準々決勝で俺の名は優正から初回にダウンを奪い、3回TKO勝ち。対戦する鈴木晴人とともに、9月17日の準決勝へ進んだ。
保木井樹は公開戦績6戦4勝(2KO)2敗で、28歳のオーソドックス。対する尾上剣清は20歳で、2025年4月にデビューしている。キャリアと年齢の異なる両者が、もう一方の決勝進出枠を争う。
ライト級
國井大和 vs 松永敦朗 ※國井棄権により試合中止
塩崎優人 vs 地家直弥 ※塩崎の棄権により試合中止
國井大和vs松永敦朗は、國井の棄権により試合中止となっている。
もう一方の塩崎優人vs地家直弥は、塩崎が負傷のため棄権し、試合中止となった。塩崎本人は9月4日、初戦から抱えていた怪我により試合ができる状態ではなく、来月に手術を予定していると自身のSNSで説明している。
塩崎は、これまで勝った試合がすべてKO。前戦では相手の打ち終わりに強烈な右フックを合わせ、逆転KOを奪っていた。一瞬の隙を逃さず、カウンターを決定打につなげた場面が印象に残っている。
対する地家は、炎堂勇希戦でガードの上からでも相手を削るように圧力をかけ、4回に右フックでダウンを奪ってTKO勝ちした。技術と手数で対抗した炎堂を、フィジカルとパンチの重さで徐々に押し込んでいった試合だった。
互いの強みがぶつかる注目カードだっただけに中止は残念だが、まずは塩崎の回復を待ちたい。地家の決勝進出については、トーナメント表などで正式な扱いを確認でき次第更新する。
スーパーライト級
竹内凰騎 vs 五百久大
程子浩 vs 磯谷広太
スーパーライト級は2カードとも、対戦する両選手の試合を確認できた。今回の記事で最も具体的に見どころを作れる階級の一つだ。
竹内凰騎は北大輝戦で、長身サウスポーを相手になかなかパンチが届かず、序盤は攻めあぐねる場面があった。それでもガードを崩さず、北のパンチをブロックしながら徐々に距離とタイミングを合わせていった。
2回に最初のダウンを奪ったジャブ、ジャブ、右ストレートは基本に忠実な組み立て。3回には距離を詰めて速いワンツーを決め、最後は相手の打ち終わりが乱れた瞬間に右ストレートを合わせてKOした。3度のダウンにつながった右ストレートは、準決勝でも注目したい武器だ。
五百久大もサウスポー。諸戸明来戦では、右リードの高さを変えながら距離を作り、ノーモーションの左ストレートを当てていた。3回には、右ボディから左アッパー、顔面への連打と上下に攻撃を散らしてTKO勝ちしている。
サウスポーとの対戦を経験した竹内が、五百久の右リードと左ストレートにどう対応するか。五百久にとっては、竹内の右ストレートを打たせない距離を保てるかがポイントになる。
程子浩は久保新之介戦で、勢いよく前進してくる相手に対し、下がりながらもストレート、フック、アッパーを打ち分けて対応した。ガードが固く、接近戦でも押し負けずに強いパンチを返していた。
KOを奪った左フックは、その直前に右手で相手を回し、自分の位置をずらしてから打ち込んでいる。単純な打ち合いではなく、決定打を打てる位置を作った技術が印象に残った。
磯谷広太は野口和馬戦で、長身サウスポーの距離を生かした右リードと左ストレートで主導権を握った。上下への打ち分けに加え、接近戦でもガードを崩さず手数を出し、3回TKO勝ちしている。
程が磯谷の長い距離をどう越えるのか。磯谷が前進をさばき続けるのか、それとも程が接近戦へ持ち込んで位置を変えながらパンチを当てるのか。距離が変わるたびに主導権も動きそうなカードだ。
五百久大と磯谷広太の前戦は、DANGAN 2026年7月29日結果・戦評で詳しく振り返っている。
ウェルター級
ケイスケ・ムラタ vs カドカ・ダルシャン
杉本鉄尚 vs 福田哲史
ウェルター級はエントリー5人から4人が準決勝へ進んだ。ケイスケ・ムラタvsカドカ・ダルシャンは39歳と18歳の対戦。年齢差21歳という、今大会でも異色の組み合わせになった。
もう一方の杉本鉄尚は19歳で、試合日程上では今回がプロデビュー戦。対する福田哲史は39歳と掲載されている。ウェルター級は2試合とも、年齢とキャリアの対比が目を引く。
ミドル級
オビー・コジマ vs 岡村弥徳
筒井ちび太 vs 菅原健史 ※菅原の棄権により試合中止
岡村弥徳は内田光樹戦で、3回終了間際に左フックを受けて流れを失いかけたが、4回開始直後に前へ出た内田へ左フックを合わせてダウンを奪い、判定勝ちした。
試合全体ではクリンチやバッティングもあり、互いに距離がかみ合わない難しい展開だった。それでも、効かされた直後の次のラウンドで勝負を動かした集中力と切り替えが印象に残った。オビー・コジマ戦でも、流れが動く場面でどちらが先に有効打を取るかに注目したい。
筒井ちび太vs菅原健史は、菅原の棄権により試合中止となった。筒井の公開戦績は4戦2勝(2KO)1敗1分で、2勝はいずれもKO。早い回から展開が動く可能性のあるカードだったが、今回は実現しない。
11月3日の東日本新人王決勝へ進むのは誰か
133人がエントリーした東日本新人王はベスト4まで絞られた。
今回の準決勝は、公開情報をもとに全カードを紹介しながら、私が実際に試合を見た選手については、その試合で感じたことも加えてまとめた。別の試合では違う戦い方を見せている可能性もあり、同じ映像を見ても異なる印象を持つ人もいると思う。この記事の見どころを一つの見方として、準決勝を楽しんでもらえればと思う。
特に注目しているのは、和田vs當山、竹内vs五百久、程vs磯谷の3カードだ。
11月3日の東日本新人王決勝へ進むのは誰になるのか。試合映像を確認できれば、準決勝後に結果と戦評も掲載する予定だ。


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