【DANGAN 2026年7月29日結果・戦評】東日本新人王予選 全9試合まとめ

ボクシングリングとグローブのイラスト。DANGANオール4回戦、東日本新人王予選の結果と戦評。

東日本新人王2026予選を兼ねたDANGAN 2026年7月29日大会の全9試合結果と戦評をまとめました。KO決着、判定結果、注目ホープの内容を元A級プロボクサー目線で解説します。

目次

📌東日本新人王2026 DANGAN 7月29日 全9試合結果一覧

試合階級対戦カード結果
第1試合ミニマム級佐々木 祢央 vs 江郷 大空引き分け(1-0)
第2試合ライト級地家 直弥 vs 炎堂 勇希地家 4R TKO勝ち
第3試合バンタム級布元 寿弥 vs 梶原 孝司布元 1R KO勝ち
第4試合Sバンタム級光吉 未来 vs 和賀 丈晃光吉 3R TKO勝ち
第5試合Sバンタム級西本 剛 vs 井上 拓海西本 判定3-0
第6試合ライト級古殿 涼 vs 國井 大和國井 判定2-1
第7試合ミドル級岡村 弥徳 vs 内田 光樹岡村 判定3-0
第8試合Sライト級野口 和馬 vs 磯谷 広太磯谷 3R TKO勝ち
第9試合Sライト級五百久 大 vs 諸戸 明来五百久 3R TKO勝ち

東日本新人王2026 各試合の元ボクサーによる戦評

第1試合[ミニマム級4回戦]

佐々木 祢央(S根本) vs 江郷 大空(F山上)

結果:引き分け(1-0 / 39-37、38-38、38-38)

デビュー戦同士の白熱した意地と駆け引き

サウスポーの佐々木とオーソドックスの江郷によるデビュー戦。序盤〜中盤は江郷が細かく体を振り、ノーモーションの右ストレートやコンビネーションで優位に。後がなくなった佐々木は3Rから猛反撃。距離を詰めて強烈な連打とアッパーを叩き込み、江郷をグラつかせるなど激しい打ち合いになると最終4Rもフルスイングでパンチを交差し合い、判定は1-0のドロー。

🥊 元ボクサー目線

勝負の分かれ目は**「距離の設定」**でした。1〜2Rは中間距離でノーモーションの右を当てた江郷選手がペースを握りましたが、3R以降に佐々木選手が強引に距離を潰して接近戦に持ち込んだことで展開が一変。大振りによるカウンター被弾のリスクもありましたが、佐々木選手のアグレッシブさが引き分けをもぎ取った原動力です。両者のスタミナとハートの強さが光る良試合でした。

第2試合[東日本新人王予選・ライト級4回戦]

地家 直弥(ワタナベ) vs 炎堂 勇希(横浜光)

結果:地家 4R 2分18秒 TKO勝ち

強烈フィジカルで圧倒!地家が激闘を制し無敗をキープ

規格外のフィジカルを持つ地家と、技術と手数で勝負する炎堂の一戦。1Rは炎堂が固いガードから細かくボディを散らして主導権を握りかけますが、2Rから地家の破壊力が爆発。強烈な連打で炎堂をコーナーへ追い詰める。炎堂も3Rに持ち直して接近戦で応戦したものの、4Rに地家の強烈な右フックがクリーンヒットしてダウン奪取。立ち上がった炎堂に地家が一気に襲いかかったところで、青コーナーからタオルが投入。

🥊 元ボクサー目線

「綺麗なボクシングの炎堂」対「フィジカルで押し切る地家」。炎堂選手の頭をつけてボディを叩く技術も洗練されていましたが、それを飲み込んだのが地家選手のパンチの重さです。ガードの上からでも相手の体を削り取るプレッシャーは、4回戦という短期決戦において極めて強力な武器になると証明しました。

第3試合[東日本新人王予選・バンタム級4回戦]

布元 寿弥(角海老宝石) vs 梶原 孝司(木更津GB)

結果:布元 1R 1分22秒 KO勝ち

アマ経験者が魅せた!一撃必殺のサウスポー・布元が初戦突破

アマ35戦のキャリアを持つサウスポーの布元が、圧巻のボクシング技術を披露。ゴング直後から右の前手で緻密に距離をコントロールし、梶原の侵入をシャットアウト。打ち分けで警戒させた直後、ダッキングして入ってこようとした梶原の死角から、吸い込まれるような鋭い左アッパーをカウンターでヒット。一撃でダウンを奪い、レフェリーストップを呼び呼び込んだ。

🥊 元ボクサー目線

前手(右リード)で相手の視界と頭部を抑え込み、体を低くした瞬間を狙いすました見事な左アッパーでした。ただ倒すだけでなく、相手の攻め筋を完全に潰してから仕留める組み立ての巧さは圧巻。今年の東日本新人王トーナメントでも間違いなく優勝候補の一角です。

第4試合[東日本新人王予選・Sバンタム級4回戦]

光吉 未来(ワタナベ) vs 和賀 丈晃(金子)

結果:光吉 3R 1分18秒 TKO勝ち

堅牢なディフェンスと攻守の完成度!光吉が圧勝で3R TKO

初回から光吉が盤石のガードで和賀の攻撃をシャットアウト。左ジャブからリズムを作り、鋭い右ストレートや左ボディで確実にポイントを重ねます。2Rも的を絞らせない動きから左右ボディ、アッパーと多彩に攻め立て、後がない和賀を追い詰めます。3R、前へ出た和賀に右ボディから左フックを効かせ、コーナーで怒涛のラッシュを浴びせたところでレフェリーが試合を止めました。

🥊 元ボクサー目線

セコンドに付いた元世界2階級王者・京口紘人選手を彷彿とさせる、ガードの高さとディフェンスの堅固さが印象的でした。しっかり守れる土台があるからこそ、打ち終わりにスムーズなリターン(ジャブ・ボディ・アッパー)を返せます。4回戦とは思えない非常に高い完成度でした。

第5試合[東日本新人王予選・Sバンタム級4回戦]

西本 剛(角海老宝石) vs 井上 拓海(花形)

結果:西本 判定3-0(39-36、40-35、40-35)

ダウンを先取し試合を完勝!大商大出身・西本が準決勝進出

立ち上がり、サウスポー井上の変則的な左ストレートに苦戦した西本でしたが、相手の入り際を見極めて見事な右ショートフックでダウンを獲得。2R以降はL字ガードを交えた軽快な見切りでペースを握り、インサイドでの打ち合いでも圧倒します。3R・4Rもメリハリのある踏み込みと重厚なボディストレートで井上のスタミナを削り取り、大差の3-0判定で準決勝進出を決めました。

🥊 元ボクサー目線

初回に変則のパンチをもらった直後、即座に相手の癖を見抜いてダウンを奪い返した「対応力」は流石アマキャリア(大阪商業大出身)保持者です。前手を払ってからの組み立てやインサイドでのパンチの打ち分けなど、ジムの戦略と本人の技術が完璧に噛み合った勝利でした。

第6試合[東日本新人王予選・ライト級4回戦]

古殿 涼(ワタナベ) vs 國井 大和(T&H)

結果:國井 判定2-1(37-38、38-37、38-37)

4Rのダウンを乗り越えた!國井がスプリット判定を制す

長身の國井がジャブと遠距離からの右で主導権を狙えば、古殿は固いガードで圧力をかけインサイドから力強いパンチを返します。1〜3Rはクリーンヒットとポイントの奪い合いが続きましたが、最終4Rに古殿の右ロングフックが爆発し、國井が痛恨のダウン。再開後、古殿のバッティングによる中断を経ても互いに意地をぶつけ合いました。結果は、序盤のポイントメイクで上回った國井が2-1の判定で劇的勝利を収めました。

🥊 元ボクサー目線

4Rにダウンを奪った古殿選手の追い上げが見事だったため一見古殿選手優勢に見えましたが、1〜3Rで國井選手がジャブと有効打をコツコツ重ねていたことが勝敗を分けました。ダウンの試練を乗り越えた國井選手の粘りと、終盤に驚異的な意地を見せた古殿選手、双方の強みが交錯した非常に深い一戦です。

第7試合[東日本新人王準決勝・ミドル級4回戦]

岡村 弥徳(八王子中屋) vs 内田 光樹(花形)

結果:岡村 判定3-0(38-37、38-37、38-37)

4R開始直後の値千金ダウン!岡村が劇的勝利で決勝進出

互いに距離が噛み合わず、クリンチやバッティングが頻発する重苦しい展開。3R終盤、内田の強烈な左フックが決まり岡村をぐらつかせ、内田優勢のまま最終ラウンドへ。しかし4R開始直後、前へ出た内田に岡村の左フックが一閃!土壇場で貴重なダウンを奪います。焦る内田の反撃を岡村が冷静にいなし、3-0の判定で決勝進出を決めました。

🥊 元ボクサー目線

勝負を分けたのは「4R開始直後の岡村選手の集中力」です。3R終了間際に効かされて流れを持っていかれそうな状況の中、ラウンド冒頭の一瞬の隙を突いた勝負強さは見事でした。泥臭い試合展開の中でも要所を制した岡村選手の執念が光りました。

第8試合[東日本新人王予選・Sライト級4回戦]

野口 和馬(ワタナベ) vs 磯谷 広太(三迫)

結果:磯谷 3R 2分14秒 TKO勝ち

ボクシング界のサラブレッド!磯谷が圧巻のテクニックで3R TKO

輪島功一氏を祖父に持つ19歳のホープ・磯谷広太が登場。サウスポーの磯谷は長身を生かした右リードで野口の侵入を防ぎ、鋭い左ストレートや上下への打ち分けで完璧に試合を支配。2R終盤には怒涛のラッシュで野口を追い詰めると、3Rに強烈な左ボディアップからの連続攻撃でレフェリーストップを呼び込みました。

🥊 元ボクサー目線

サウスポーとしての距離の取り方、上下の散らしの精度が極めて高いボクシングでした。長身でありながら接近戦でもガードが固く、インサイドでの手数も豊富。血統だけでなく、アマ17戦のキャリアに裏打ちされた基礎技術の高さを見せつけた圧巻のTKO劇でした。

第9試合[東日本新人王準決勝・Sライト級4回戦]

五百久 大(厚木ワタナベ) vs 諸戸 明来(花形)

結果:五百久 3R 2分27秒 TKO勝ち

父親譲りのセンスと冷静さ!五百久が3R TKOで準決勝突破

元日本ランカー・五百久寛行氏を父に持つ五百久大。サウスポーの五百久は、1Rから右リードの高さを柔軟に変えて相手の出所を隠し、ノーモーションの左ストレートを的確にヒット。3R、巻き返しを狙う諸戸の圧力をロープ際で巧みにいなすと、右ボディから左アッパー、顔面への連打と上下の怒涛のコンビネーションを展開。諸戸が大きくよろめいたところでレフェリーが試合を止めました。

🥊 元ボクサー目線

アマ経験なしとは思えないほど高い完成度でした。右リードによる絶妙な距離感のコントロール、高いガードから放たれるノーモーションの左、そして上下に散らす冷静な連打。終始熱くならず相手を観察して追い詰めた試合運びは、血統と抜群のボクシングセンスを感じさせます。

💡 今大会を振り返って

今回のDANGANオール4回戦は、デビュー戦同士の熱く泥臭い意地のぶつかり合いから、血統やアマキャリアを持つホープたちのハイレベルな技術戦まで、4回戦の魅力が凝縮された素晴らしい興行となりました。

勝ち上がった選手たちがトーナメントの次戦・準決勝・決勝でどのような進化を見せてくれるのか、今後の新人王戦線から目が離せません!

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この記事を書いた人

元プロボクサー。
自身のリングでの経験をもとに、ボクシングの試合結果や注目選手の解説や戦評を行っています。
主に後楽園ホールの興行を中心に、一応元プロの目線から勝敗を分けたポイントや技術的な見どころを徹底解説中。

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